予防歯科とは

PREVENTIVE

自分の歯を失ってから初めで歯の大切さに気づく人も少なくありません。雑誌プレジデント紙の特集で、シニア(55〜74歳男女)1000人に調査した「リタイアする前にやるべきだった……」後悔トップ20という記事で「歯の定期検診を受ければよかった」という後悔が最も多く、運動や食事に関すものを抑えて「歯を大事にすればよかった」という後悔が一位になっているのです。

予防歯科とは歯を守るためにとても重要なとこです。

患者さんに定期的に来院をしていただき、虫歯や歯周病などの病気が発症したり、悪化したりしないように検査・治療・指導を行うことです。 そうすることで歯の寿命を長くすることができます。虫歯や歯周病が悪化してしまうと歯を失ってしまうことがあります。歯の一部でも失ってしまうと、しっかり噛むことも難しくなり、見た目も悪くなってしまいます。

痛くならないために歯医者へ通う

予防歯科では、1本でも多くの歯を残すことを目的としています。自分の歯でしっかり噛めることのメリットはいっぱいあります。 早い段階から定期検診を受けていただき、こまめなメンテナンスを行えば、歯を失ってしまうリスクは下げられます。 食事の楽しみはQOL(生活の質)において非常に重要な要素です。充実した楽しい生活を送るためにも、そしてキレイな見た目でいるために口腔内を健康に保ち続けることが大切です。歯を失わないためにも予防歯科の重要性は高いといえます。 そのためにも予防歯科で今ある健康な歯を守りましょう。

各国の定期検診、クリーニング受信者の割合グラフ

あなたは虫歯になってから歯医者へ行きますか? 厚生労働省発表の2018年度歯科疾患実態調査の年代別残存歯数によると、スウェーデンでは80歳で21本残っているのに対して日本は13本でした。スウェーデンでは歯科医院に定期検診に通う習慣が浸透しているため、国民の98%が定期検診を受けているのに対して日本はまだ2%の人しか定期検診を受けていません。 よく「痛くなったら歯医者さんへ行く」という方がいらっしゃいますが、欧米では「痛くならないために歯医者へ通う」という予防の考え方が浸透しています。

年代別歯科医院のかかり方と残存歯数のグラフ

予防歯科の5つのメリット

虫歯や歯周病を早期発見&未然に防げる

虫歯や歯周病などは早期発見することで、症状の進行を防ぐことができます。
むし歯は初期の段階では痛みがなく、かなり進行をしてからでないと痛みを感じません。 また歯周病にいたっては、痛みを感じることなく進行し気がついたら歯がぐらぐらして抜歯になるケースも珍しくありません。

健康な歯を長く維持し続けられる

健康な歯を長く維持し続けられるとこも予防歯科のメリットです。一度失った歯を取り戻すことはできません。むし歯治療で歯を削ることは歯の寿命を縮めます。修復して歯としての機能を取り戻すことはできますが、治療が何度も必要になる場合があります。いかに歯を削ることなく健康な状態を長く維持し続けることが大切なのです。

見た目の美しさ

歯科医院での歯科衛生士による歯のメンテナンスを行うことで歯の表面もツルツルになり、口腔内がとてもスッキリしてきれいになります。歯垢や歯石を除去し細菌を減らして歯周病が進行しにくい状態を作り、維持することができます。

健康寿命が延びる

超高齢化社会となった現在の平均寿命は男女とも80歳を超えています。今後の課題として、介護に頼らず自分で最低限の生活ができる「健康寿命」を延ばすことが大事になってきます。
近年の研究で、歯の残存本数が多いほど健康寿命が長くなることが明らかになってきました。 また、残存本数が20本未満で入れ歯を入れていない高齢者は認知症のリスクが約2倍になるという研究もあります。

経済的な負担が軽くなる

定期検診には費用がかかりますが、虫歯や歯周病などの治療は長期間に及んでしまうことが一般的です。長い目で見た時に歯科治療にかかる費用を抑えることができます。
また、定期的なメンテナンスを行うことで、歯科だけでなく糖尿病などの全身の病気を予防することにつながり生涯にかかる医療費の負担も大幅に軽くなります。